関東地方で激震が走ったマンション大規模修繕工事における独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いによる公正取引委員会の調査ですが、いよいよ東海地方(愛知・岐阜・三重)の設計コンサルタントや施工会社等へも立ち入り検査が拡大しました。
分譲マンションの大規模修繕工事巡り談合繰り返した疑い…公取委が設計コンサルなどに立ち入り検査(2026年7月28日 読売新聞)
「うちのマンションは大丈夫だろうか?」「次の大規模修繕はどう進めればいいのか」と不安を抱かれている管理組合の皆様も多いのではないでしょうか。
今回の東海地方への調査波及を受け、業界の今後の展開と、大切な資産を守るために管理組合が取るべき具体的な防衛策について解説します。
今回の公取委による摘発の拡大は、一部の地域や限定的な業者による問題ではなく、大規模修繕業界における構造的な課題であることを改めて浮き彫りにしました。今後は以下のような展開が予想されます。
押収資料の解析や事情聴取が進めば、不当な取引制限を行った業者に対して排除措置命令や課徴金納付命令などの厳重な処分が下される見通しです。主要な設計コンサルタントや施工会社は全国展開しているケースも多く、調査の手が関西圏をはじめとする他の主要都市部へとさらに波及する可能性が高まっています。
管理組合をサポートすべき立場にある「設計コンサルタント」と「施工業者」が一体となった不透明な見積調整やバックマージン構造が問題視されています。今後は、国土交通省による「設計監理方式」のガイドライン厳格化や、コンサルタントの利益相反防止に向けた規制の強化が進むと考えられます。
これまでは管理会社やコンサルタントに選定を依存する発注スタイルが主流でした。しかし、今回の一連の報道を受け、全国の管理組合で「第三者への丸投げリスク」に対する意識が一気に高まり、自ら施工者を選定・評価する透明性の高い発注手法へのシフトが急速に進むでしょう。
談合や不当な相場高騰から大切な修繕積立金と住まいを守るためには、「管理組合自身が主体性を持つこと」が何よりの防衛策です。
従来の「設計監理方式」や単なる「金額だけの競争入札」では、裏での指名調整やダミー見積もりの提示が見抜けず、談合の温床になりやすい側面がありました。
管理組合自らが明確な評価基準を設け、施工会社からの提案力・施工技術・アフター体制を総合的に判定する「プロポーザル+総合評価落札方式」などを導入することで、公募の透明性を確保し、公平な競争環境を作り出すことが可能です。
提示された工事仕様書や予定価格が「本当に妥当なのか」を、特定のコンサルタント1社の意見だけで判断するのはリスクが伴います。中立・公平な立場にある第三者の専門機関やマンション管理士によるセカンドオピニオンを取り入れ、ダブルチェックを行う体制を整えましょう。
公募にあたっては、管理組合側が試算した「施工予定価格」を事前に業者へ漏らさない(事後公表とする)ことや、条件を満たさない業者を厳格に除外するルールを設けることが、不正な談合グループの参入を抑制する有効な手段となります。
大規模修繕工事は、数十年に一度の非常に高額な一大プロジェクトです。
業界内の自浄作用や行政の規制強化を待つだけでなく、管理組合の皆様が「自ら意思決定し、透明性の高いプロセスで進める」という意識を持つことが、結果として工事品質の向上と適正価格の実現につながります。
MTSでは、管理組合様が主体となって進める「プロポーザル+総合評価落札方式」の導入支援や、公平・中立な立場での各種ご相談を承っております。
「次の大規模修繕の進め方に不安がある」「公募手続きの透明性を高めたい」といったお悩みがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
当マンション適正管理サポートセンターにおいて、弁護士の方に本件について、意見を伺っていたところ、相談したい管理組合があれば、紹介してもらってもいいということでしたので、「公取委の発表が出たらすぐに動けるようにしたい」「まずは今ある書類で勝算があるか見てほしい」という理事会・区分所有者の皆様、手遅れになる前に、ぜひ一度当センターまでご連絡をいただければ、弁護士をご紹介させていただきます。
本件に関する詳細やご相談は、当センターのウェブサイト(https://www.mansion-support.jp)
またはお電話(06-6630-0153)にて承っております。
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